🛤️ トロッコ問題ってなに?AIと関係があるの?
みなさんは「トロッコ問題(とろっこもんだい)」って聞いたことがありますか?
これは、ちょっとむずかしい話に見えますが、**「もし自分が誰かの命に関わる選択をしなければならなかったら、どうする?」**という考える練習なんです。
🔍 ある日、トロッコが走ってきた!
たとえばこんな場面を想像してみてください。
あなたの目の前に、レールの上をトロッコ(小さな電車みたいなもの)がすごいスピードで走ってきています。
このまま行くと、前の線路にいる作業員にぶつかってしまいます!
でも、あなたの手元には1本のレバーがあります。
それを引けば、トロッコは別の線路に切り替わり、そっちに行くことができます。
ただし…その別の線路には、1人の作業員がいるのです。
❓ あなたならどうしますか?
- レバーを引けば → 5人は助かるけど、1人が犠牲になる
- レバーを引かなければ → 5人が犠牲になるけど、あなたは何もしていない
どちらが正しいのか、すぐには決められませんよね。
これが「トロッコ問題」と呼ばれているものです。
🤖 この問題、AIにも関係あるの?
実はこのトロッコ問題、最近は**AI(人工知能)**の世界でよく話題になります。
とくに、自動で走る車「自動運転車」に深く関係してくるんです。
🚗 たとえば自動運転車が…
もし自動運転の車が、避けられない事故の場面に出くわしたとします。
- このまま進むと、歩いている5人の人にぶつかってしまう…
- でもハンドルを切れば、電柱にぶつかって乗っている1人が大けがをする…
こんなとき、AIはどう判断すればいいのでしょうか?
そして、その判断を誰が決めるべきなのでしょうか?
🧠 AIに正しい判断はできるの?
AIは、プログラムされたルールに従って動きます。
つまり、人間がどんなルールを教えるかによって、AIの行動が決まるんです。
でも、命に関わるようなむずかしい選択を「ルール」で決めることが、本当にできるのでしょうか?
🏛️ 国や文化で正しさは変わる?
「何が正しいか」は、国や文化、宗教や価値観によって違います。
つまり、ある国では「5人を助けるのが正しい」とされても、別の国では「誰の命も意図的に奪ってはいけない」と考えるかもしれません。
このように、「AIが人間のような倫理(どう生きるべきか)を持つにはどうしたらいいのか?」という問いが、トロッコ問題を通して語られているのです。
🔚 まとめ:トロッコ問題が教えてくれること
- トロッコ問題は、「命の選択」にまつわるむずかしい問いです。
- AIや自動運転車などの技術が進む中で、現実にも関わってくる問題になりました。
- どんな選択をするか、そしてその選択を誰が決めるのかは、これからの社会全体で考えていくべき大切なテーマです。
✨ 最後にひとこと
AIの進化はすごいけれど、「正しさ」を決めるのはまだ人間の役割です。
だからこそ、こういう問題をみんなで考えることがとても大切なんですね。