テクノロジー・AI活用

保存した文章は将来も読める?Markdownを選んだ理由

パソコンの中には、長い時間をかけて残してきた文章があります。

ブログ記事、日記、考えたことのメモ、作成したプログラムの説明。

私自身、これまで保存場所を何度も変えてきました。

最初はパソコンのファイルとして管理し、その後Evernoteを使い、Notionへ移し、

今はObsidianという、文章をファイルとして整理できるアプリを使って文章を整理しています。

新しいサービスを使うたびに、便利になったと感じます。一方で、使うサービスが変わるたびに、いつも少し気になることがありました。

この中に保存した文章は、将来も取り出せるだろうか。

大切なのは、ソフトよりもデータ

Evernoteの日記をNotionへ移し、
Notionから、普通の文字を中心にしたMarkdownという形式で書き出して、
Obsidianの日記フォルダへ移しました。

形式の異なる日記もありました。
日付の付け方が違うもの。
見出しの構成が違うもの。
画像が添付されているもの。

それでも最終的には、次のようなシンプルなファイルとして整理できました。

日記
├─ 2023
│  ├─ 2023-04-01.md
│  └─ 2023-04-02.md
├─ 2024
└─ 2025

一日の日記が、一つのMarkdownファイルになっています。

年ごとのフォルダに日付別のMarkdown日記を整理した様子

この状態になると、特定のサービスを開かなければ読めないデータではなくなります。

Obsidianでも読めます。VS Codeという、文字やプログラムを編集するソフトでも読めます。

メモ帳でも、中身そのものは確認できます。

ここであらためて感じたのは、私が残したかったものはEvernoteでもNotionでもObsidianでもなく、
その中に書いた文章だったということです。

Markdownは驚くほど単純です

Markdownは、特別な編集ソフトがなければ読めない形式ではありません。

普通の文字の中に、少しだけ記号を加えます。

# 大きな見出し

## 小さな見出し

- 箇条書き
- 箇条書き

**強調したい言葉**

専用のアプリで開けば、見出しや箇条書きとしてきれいに表示されます。
しかし、専用アプリがなくても、元の文章を読むことはできます。

この単純さは、一見すると機能が少ないようにも見えます。
けれども、長く残すという視点で考えると、この単純さこそが大きな強みです。

複雑な仕組みに依存していないからこそ、別のソフトへ移りやすい。
人が見ても意味が分かるため、将来のプログラムでも扱いやすい。

Markdownは完成された保管庫というより、
さまざまな道具の土台になれる形式なのだと思います。

MarkdownファイルをGoogle Driveでは直接開けなかった

現在、私の DigitalAssets フォルダはGoogle Driveへ同期しています。
そのため、iPhoneからでもファイルが存在することは確認できます。

ところが、Google DriveアプリでMarkdownファイルを開いても、
ブログ記事や日記として読みやすく表示されるわけではありません。

文章は保存できている。
しかし、iPhoneでは気軽に読めない。

そこで、Google DriveにあるMarkdownファイルを選んで表示するだけの、シンプルなPWAを作りました。
Webページを、アプリに近い感覚で使える仕組みです。

Markdown閲覧PWAでできること

このアプリには、大きな機能はありません。

「Markdownを選択」というボタンを押し、
iPhoneのファイル画面からGoogle Drive内のファイルを選びます。

すると、Markdownの文章が読みやすい形で表示されます。

主な機能は次のようなものです。

  • Markdownの整形表示
  • 元の文章との切り替え
  • 文字サイズの変更
  • 明るい画面と暗い画面の切り替え
  • 前回読んだ文章の再表示
  • iPhoneのホーム画面からの起動

PWAなので、App Storeからインストールする必要はありません。

WebページをSafariで開き、「ホーム画面に追加」すると、通常のアプリに近い感覚で使えます。

ただし、このアプリはGoogle Drive全体を自由に検索するものではありません。
読みたいMarkdownファイルを、その都度自分で選びます。

インターネット上にある画像は表示できます。

ただし、Obsidianのattachmentsという、私専用に画像をまとめて置くフォルダに保存した画像は、
Markdownファイルを一つ選ぶだけでは取得できません。

便利さを追い求めれば、さらに多くの機能を追加できます。
けれども今回は、あえて「選んで読む」というところに絞りました。

シンプルな形式は、道具を自分で作れる

Markdownで保存されていたからこそ、今回の閲覧アプリも比較的シンプルに作れました。
特殊なデータベースを解析する必要はありません。

選んだ文字ファイルを読み込み、見出しや箇条書きを画面用に整えるだけです。
ここにも、Markdownのよさがあります。

既存のアプリに合わせて自分のデータを変えるのではなく、自分のデータに合わせて小さな道具を作れるのです。

Obsidianで整理する。

Google Driveで同期する。

iPhoneではPWAで読む。

一つのMarkdownファイルをパソコンで整理しクラウド経由でスマートフォンから読む流れ

必要なら別のアプリでも開く。

中心にあるのは、どのソフトでもありません。

中心にあるのはMarkdownファイルです。

時代に流されないとは

新しいサービスを使わないという意味ではありません。
便利なものは使えばよいと思います。

私もNotionやObsidian、AIを使っています。

ただし、道具が変わっても、文章を次の道具へ持っていける状態にしておく。
そのためには、できるだけ単純で、公開されていて、人が直接読める形式を選ぶことが大切です。

Markdownは目立つ技術ではありません。

しかし、文章を長く残すための基礎としては、とても頼もしい形式です。

ソフトは変わります。

サービスも、保存場所も変わります。

それでも文章が普通のファイルとして残っていれば、また新しい使い方を考えられます。

今回作ったMarkdown閲覧PWAも、その一つです。

Markdownの価値は、きれいに表示できることだけではありません。

次の時代の道具へ渡せる形で、自分の言葉を残せること。

そこに、Markdownの本当の強さがあるように思います。

Google

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