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昔のように投げられないからこそ、ボーリングはもう一度面白くなる

先日、久しぶりにボーリングをしました。

若いころは、ボーリングはそれほど難しいものではありませんでした。もちろん競技として本格的に取り組んでいたわけではありませんが、会社の行事などで年に一度くらい投げても、スコアが150を切ることはほとんどありませんでした。

ところが、久しぶりに投げてみると、その150というスコアが、以前の平均ではなく、今の最高点に近い状態になっていました。

正直に言うと、少し驚きました。

「久しぶりだから仕方がない」

そう言ってしまえば、それで済む話かもしれません。

でも、自分の中ではそれだけでは納得できませんでした。何かが変わったのだという気がして、少し立ち止まって考えてみたのです。

久しぶりにボウリングをする人物を、手書き風のレーンとピンで描いた横長イラスト。

ボーリングが身近だった時代

私が中学生のころは、いわゆるボーリングブームの時代でした。

あちこちにボーリング場があり、テレビでもボーリングがよく取り上げられていました。今よりもずっと、ボーリングが日常の娯楽として身近にあった時代です。あの独特のピンが倒れる音や、レーン磨きのにおいまで、なんとなく思い出します。

そのころの私は、難しい理屈を考えて投げていたわけではありません。

ヘッドピン付近を狙って、あとは力に任せて投げる。少しコントロールできれば、スペアもそれなりに取れる。そんな感覚でした。

もちろん、今から思えばかなり大ざっぱな投げ方だったと思います。それでも若いころは体の力もあり、感覚で修正することもできました。多少フォームが乱れても、多少狙いが甘くても、ボールの勢いで何とかピンが倒れてくれたのかもしれません。

シニアになって気づいた変化

ところが、久しぶりに投げてみると、昔のようにはいきません。

力任せに投げても、思ったほどピンが倒れない。同じように投げたつもりでも、ボールの行き先が安定しない。ヘッドピンに当たっているように見えても、残るピンが多い。スペアも、以前のように何となく取れる感じがしない。

若いころは「ボールを投げれば何とかなる」と思っていた部分がありました。しかし今は、力だけでは再現性がありません。

ここで改めて、ボーリングというスポーツの面白さが少し違って見えてきました。

ボーリングは、ただ力強く投げるだけのものではありません。どこに立ち、どこを狙い、どのようにピンに入っていくか。その再現性を楽しむスポーツでもあるのだと気づいたのです。

若いころのボーリングは、力と感覚の遊びだった。シニアになってからのボーリングは、自分を観察して組み立てる楽しみになる。

そんなふうに考えると、少し気持ちが変わってきました。

立ち位置と狙い、ボールの軌道を手描きの線で示した、考えて投げるボウリングの横長イラスト。

スコアだけを見ていると、少しつまらない

久しぶりにボーリングをしてスコアが落ちていると、どうしてもがっかりします。

昔はこれくらいできたのに。どうしてこんなに倒れないのか。もう年齢的に無理なのだろうか。そんな気持ちにもなります。

でも、スコアだけを見ていると、ボーリングの楽しさを少し見失ってしまうようにも感じます。

たとえば、同じ150点でも内容はまったく違います。たまたまストライクが出て150になった日もあれば、スペアを丁寧に拾って150になった日もあります。逆にスコアは低くても、狙い方や立ち位置に気づきがあった日は、練習としては十分に意味があります。

年齢を重ねてからの楽しみ方は、若いころと同じでなくても良いのかもしれません。スコアを取り戻す前に、まずは今の自分の投球を知る。そこから始めても良いのだと、今はそう思っています。

立ち位置と狙いを記録してみる

ボウリング場で、メモ帳とスマホに投球の工夫を記録する様子を描いた手書き風の横長イラスト。

そこで、ボーリング練習を少し戦略的に楽しむために、簡単なWebアプリを作ってみることにしました。

目的は、スコア管理ではありません。記録したいのは、もっと手前の部分です。

  • どこに立ったのか。
  • どこを狙ったのか。
  • 結果は厚く入ったのか、薄く入ったのか。
  • 右に外れたのか、左に外れたのか。
  • スペアは取れたのか、取れなかったのか。

これを投球ごとに少しだけ残していきます。

たとえば、「25枚目に立って、10枚目を狙ったが、少し薄く入った」——これだけでも、次の一投の考え方が変わります。

では、立ち位置を少し変えるのか。狙いを変えるのか。それともリリースが少し外に出すぎたのか。

何も記録していないと、ただ「倒れなかった」で終わってしまいます。でも、少しだけ記録しておくと、「次はこうしてみよう」という楽しみが生まれます。メモ帳に書いてもいいのですが、アプリにしておくと見返しやすく、積み重ねが目に見えて残るのが良いところです。

自分のズレ方が見えてくる

若いころは、感覚だけで修正できたことも、今は少し見えにくくなっています。だからこそ、記録する意味があります。

今日は右ミスが多かった。今日は厚く入りすぎることが多かった。10番ピンが残ると取れなかった。途中からボールが曲がり始めた。立ち位置を2枚変えたら、少し安定した。

こうした小さな気づきが積み重なっていくと、ボーリングはただのレクリエーションではなくなります。自分の投球を観察する遊びになります。

これは、シニア世代にとって意外に面白い楽しみ方ではないかと思います。昔のように力任せに投げるのではなく、今の自分の体と相談しながら、少しずつ攻略していく。その過程に、若いころとは違う面白さがあります。

アプリは上達のためだけではない

今回作ったアプリは、本格的な競技用の分析アプリではありません。スマホで開いて、今日の練習テーマや立ち位置、狙い、結果、気づきメモを残すだけのシンプルなものです。

でも、私にはそれで十分だと思っています。

大切なのは、完璧な分析ではありません。

「今日は何に気づいたか」「次に投げるとき、何を試してみたいか」——それが残れば、次の練習が少し楽しみになります。

スコアが悪かった日でも、何か一つ気づきがあれば、その日は無駄ではありません。むしろシニアになってからは、そういう楽しみ方のほうが長続きするのかもしれません。

シニアのボーリングは、もう一度新しく始められる

若いころのようには投げられない。これは少し寂しい現実です。

でも、若いころには気づかなかった楽しみ方が、今はあります。

力で倒すのではなく、考えて倒す。感覚だけに頼るのではなく、記録を見ながら工夫する。昔の自分と比べるのではなく、今の自分の変化を楽しむ。

そう考えると、ボーリングはシニアにとって、とても良い趣味になるのではないかと思います。体を動かせる。仲間と楽しめる。スコアという分かりやすい目標がある。そして、少し工夫すれば、戦略的に楽しむこともできる。

久しぶりに投げて思うようにいかなかったことは、残念なことでした。でも同時に、それはもう一度ボーリングと向き合うきっかけをくれました。

昔の感覚を取り戻すのではなく、今の自分に合った新しい楽しみ方を見つける。その第一歩として、次にボーリング場へ行くときは、スコアだけでなく、立ち位置と狙いと結果を少しだけ記録してみようと思います。

もしかすると、ボーリングは若いころよりも、今のほうが深く楽しめるのかもしれません。そんな気がしています。


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