日本語の魅力

今年の年賀状に込めた、小さな想い

2025年の年賀状ひょうたんに干支の馬が画かれたイラスト

今年の年賀状、私はこのデザインを選びました。

「なぜこれを選んだの?」と聞かれても、実は上手く説明できないんです。 ただ、手に取ったとき、ふっと心に届くものがあって。

「ああ、この一年は、こんな始まりでいいな」

そんな風に、自然と思えたのです。

瓢箪って、よく見ると不思議な形ですよね

瓢箪は昔から縁起物として大切にされてきました。 でも改めて眺めてみると、なんだか不思議な形をしています。

ころんとして、くびれがあって。 中は見えなくて、何が入っているのか分からない。

軽くて、ちょっと頼りなさそうで。 それなのに、昔話やことわざの中では、なぜか大事な役目を任されているんですよね。

この年賀状の瓢箪も、「これから何が起こるのか」を、あえて語りません。 その曖昧さが、私はなんだか好きでした。

丸みとくびれのある不思議な形の瓢箪が、和紙のような背景の中央に大きく描かれた手書き風イラスト。中身は見えないが、瓢箪の周りには小さな点線や記号がふわりと浮かび、何が入っているのかを想像させる雰囲気になっている。

ふと、「瓢箪から駒」という言葉を思い出して

瓢箪を眺めているうち、あることわざが浮かんできました。

瓢箪から駒。

ありえないと思っていたことが、現実になる。 冗談みたいな話が、思いがけず本当になってしまう。

日本語って面白いなと思うのは、こういう言葉があるところです。 「世の中は思い通りにならないけれど、それは必ずしも悪いことじゃない」という感覚が、ことわざの中に静かに息づいている気がします。

机の上に置かれた瓢箪の口から、将棋の駒や馬のシルエットがひょいっと飛び出している様子を描いた手書き風イラスト。「瓢箪から駒」ということわざの、ありえないことが突然起こるイメージを柔らかく表現している。

日本語は、最初から決めつけない言葉

日本語って、不思議な言語だなと思うことがあります。

  • はっきり断定しない
  • 先に意味を決めすぎない
  • 行間や余白を大切にする

「こうなるはずだ」「これが正解だ」と、最初から固めてしまわない。

起きたことを後から振り返って、 「ああ、結果的にあれでよかったのかもしれないな」 と、静かに受け止め直していく。

そんな姿勢が、言葉の中に自然と織り込まれている気がするんです。

この年賀状も、少し似ているかもしれません

この年賀状には、大きなメッセージは書かれていません。

でも、色合い、形、配置の余白が、 「どうぞ、ゆっくり受け取ってくださいね」 と、優しく語りかけてくるように感じるんです。

読む人によって、感じ方が違っていい。 意味が違っていい。

それが、とても日本語らしいなと思いました。

お正月くらい、立ち止まってもいいですよね

今の時代は、はっきり言うこと、早く伝えること、強く主張することが求められがちです。

SNSでも、仕事でも、「結論から」「端的に」って言われますよね。

けれど、お正月のひとときくらいは、少し立ち止まってもいいんじゃないでしょうか。

何かを決めなくてもいい。
目標を言葉にしなくてもいい。

ただ、 「今年は、どんな一年になるのだろう」 と、静かに思う時間があってもいい。

瓢箪のイラストが描かれた年賀状が、余白の多いデザインのまま机の上に置かれ、それを人の手が静かに眺めている様子を描いた手書き風イラスト。大きな言葉よりも、色合いや余白がゆっくりと気持ちを伝えてくる雰囲気になっている。

最後に

瓢箪の中から、何が出てくるのかは分かりません。
でも、分からないまま始める一年も、きっと悪くない。

そんな気持ちで、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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